効果的なダイエットのコツ

「太るモード」の時間帯とは?

 「夜遅くに食べると太る」とよくいわれます。

 それは、なぜかというと・・・

 人間は「体内時計遺伝子」というものを持っています。

 その一つが「BMAL-1(ビーマルワン)」という遺伝子です。

 BMAL-1は、体内に持っているタンパク質の一つで、脂肪を脂肪細胞に溜めることを助けると同時に、脂肪の分解を抑制します。
 そしてBMAL-1の量は、時間帯によって変わります。

BMAL-1が少ない時間帯に食事すると → 脂肪が溜まりにくい。
BMAL-1が多い時間帯に食事すると → 脂肪が溜まりやすい。

 BMAL-1は、午後3時ごろに最も少なくなり、夜10時~深夜2時ごろが最も多い時間帯となります。

 例えば、夜10時にケーキを食べるということは、午後3時にケーキを20個食べるのに相当します。
 1個を食べても、食べる時間帯によって脂肪の溜まり方がぜんぜん違うのです。

 体内時計はそれぞれの臓器で異なり、胃やすい臓、肝臓などは夜に活動を休止します。そのため、遅い時間に食べると消化されにくく、脂肪を溜め込んでしまいます。
 食べたものを消化・吸収されるまでに2時間くらいかかり、夜10時ごろから増え始めるBMAL-1との関係から、理想は夜8時ごろまでに食事は終えたいものです。難しい時は、寝る3時間前までには食事を済ませましょう。

 食事は、【何を食べるか】も大切ですが、【いつ食べるか】も重要です。

一口メモ:BMAL-1をすべて抑制するという考えはダメ

 動物実験でBMAL-1を抑制してしまうと、確かに食べても体重は増えなくなりましたが、そのかわり脂肪が肝臓に溜まって脂肪肝になり、中性脂肪やコレステロールが急上昇しました。

 BMAL-1は、余分なエネルギーを脂肪に変えて、溜めて、生き延びるための大切な遺伝子です。

 脂肪を溜まりにくくするために一日中BMAL-1を少なくするという考えはダメ。その働きを知り、うまく活かして食事をすることが大切です。

 昔よく言われた「3時のおやつ」は、とても理にかなった習慣だったんですね。